■植物細胞
核:①+②+③+④
①核膜:内外二重の膜で染色体、核小体などを包む。膜の内外の連絡口として核孔がありmRNAが細胞質へ出ていく。
※mRNA:伝令RNAのことで、mRNAはDNAから写し取られた遺伝情報に従いタンパク質を合成する働きがある。
②染色体:DNAとタンパク質からなる微細な繊維状構造をしていて核液中に散在する複合体。細胞周期の間期には、遺伝子は糸状の染色体として核液中に散在してDNAが複製される。
※細胞周期:ひとつの細胞が二つの娘細胞を生み出す過程の周期
③核小体:核内に単体、または複数存在する球形小体で、リボソームの構成物質であるrRNAを合成する。
※rRNAとはリボソームRNAのこと
④核液:核内を満たしている液であり核の基質である。
細胞質:①~⑧の物質など
①細胞膜:原形質を包み、細胞の形を保ち細胞への物質の出入りの調整をする。
※原型質は核と細胞質を含めた総称である。
②ミトコンドリア:球状~棒状の小体で内外二重の膜からなり独自にDNAを持ち分裂して増殖する。有機化合物からエネルギーを取り出しATPを生産する。
※ATPとはアデノシン三リン酸の略称でエネルギーの塊である。
③リボソーム:リボソームRNAとタンパク質からなる粒子で小胞体に付いている。DNAの遺伝情報を元に合成されたmRNAをタンパク質へ翻訳して合成する働きがある。
④小胞体:リボソームで合成されたタンパク質などが小胞体内に取り入れられて、ゴルジ体へと輸送される。またリボソームが付いている小胞体を粗面小胞体、付いていないものを滑面小胞体と呼ぶ。
⑤ゴルジ体:小胞体からタンパク質を受け取り、それに糖を付加し濃縮して分泌果粒や、細胞膜の成分である各種化合物を生成する。
⑥リソソーム:ゴルジ体で生成された消化酵素(加水分解酵素)があり、消化酵素の貯蓄や運搬や細胞内消化に関係する。
⑦葉緑体:カルテノイドや大量のクロロフィルを含み、光合成を行う。独自のDNAを持っているので分裂増殖をする。
⑧微小管:細胞の形態維持や変化、細胞分裂、細胞内物質輸送、鞭毛や繊毛の運動等の多様な細胞機能に関わっている物質。
細胞質基質:細胞質から細胞内小器官を除いた部分のことである。
液胞:細胞の吸水や老廃物の貯蔵の役割をしている。
細胞壁:植物細胞の形態を保ち物質の出入りも調整も行っている。
■葉細胞
維管束:①+②
①道管:根から水と養分を運ぶ管
②師管:葉などで作られた養分を運ぶ管
葉肉細胞:①+②
①さく状組織:多量の葉緑体を含む同化組織
②海綿状組織:葉緑体に富む同化組織で細胞間隙は気孔を通じて外界と連絡通路などになっている
※同化組織=光合成を行う組織
孔辺細胞:気孔の開閉や蒸散作用の調節をする一対の細胞
気孔:通気孔で光合成に必要な気体や蒸気などの出入口
表皮:表皮下の葉肉細胞を外的要因から防ぐための皮
■根細胞
表皮:表皮下の細胞を外的要因から防ぐための皮
皮層:葉で言う葉肉組織が皮層に当たる部分で表皮の下から内鞘までを指す。地上茎では葉緑体を含み光合成を営むことが多く、地下茎・根ではデンプンを蓄える組織になる
内皮:中心柱を取り巻く外側の細胞
内鞘:中心柱を取り巻く内側の細胞
中心柱:根や茎の内部の維管束を含む部分を指す
根毛:養分や水分の吸収する器官
根端分裂組織:根において細胞分裂が最も盛んな部分であり根の成長点である
根冠:根の成長点である根端分裂組織を守るために覆っている部分
木部:水や養分の通路であり、仮道管、道管、木部繊維、木部柔組織などから形成させれる組織で植物体の支持をする部位
師部:同化物質の移動、養分の貯蔵などに機能し、師管、師部繊維、師部柔組織などから形成される組織で植物体の支持をする部位
形成層:茎や根の維管束において、師部と木部との間にある分裂組織
■茎細胞
木部繊維:維管束の木部にある繊維細胞で細胞壁は木化していている
師部繊維:維管束の師部全体をとりまくように存在する繊維細胞で細胞壁は木化している
仮道管:本体を支持もしている水分の通路組織である。1本の管をなさない点で道管と区別されている
髄:茎の中心